健康経営に関する取り組み

基本的な考え方・方針

オリンパスグループは、グローバル行動規範の中で「安全で衛生的な職場環境を最優先とし、職場での事故や職業病を防ぐための事前措置を講じ、 働きやすい環境づくり・健康とウエルネスの促進を図る」と定めています。
この推進に向けて、当社では「オリンパスマーケティング健康宣⾔」を制定し、社員とその家族の健康維持・増進を支援しています。
健康宣⾔の制定に合わせた重点取り組みとして、受動喫煙対策を推進するとともに、生活習慣の改善指導や、がん早期発⾒のためのがん検診の受診勧奨と 費用補助、ココロの健康障害の防⽌などを通じ健康維持・増進を進めています。

オリンパスマーケティング健康宣言 ~世界の⼈々の健康と安⼼、⼼の豊かさの実現を通して社会に貢献する~

オリンパスマーケティング株式会社はオリンパスグループの健康宣言に基づき、働き甲斐ある職場環境の実現と社員一人ひとりが自身の健康を自己管理できるよう支援に取り組んでいます。
医療機関と近い立場で働く社員が自身の健康に責任を持ち、心身ともに健康で自律した活動を行うことで、お客様である医療機関や患者様のニーズへの迅速な対応と共に、常に最良な価値を製品とサービスに添えて提供できると考えています。

健康管理に関する推進体制・取り組み

推進体制

当社では健康支援活動に加えオリンパス健康保険組合と協⼒し、会社との「コラボヘルス」の取り組みを機動的に⾏えるような体制を構築しています。
特に健康支援の体制としては、事業所の規模に応じて、専属産業医、契約産業医、保健師・看護師を配置し、健康支援体制の整備・強化を推進しています。
また、社内だけではなく、外部機関とも連携して健康相談窓口を設置し、ご家族を含めて利用できるような体制を用意しています。

体制図

外部認定

健康経営優良法人2024/スポーツエールカンパニー2024

当社は企業における社員の健康支援を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」の取組みを積極的に展開しており、5年連続で「健康経営優良法人」に認定されました。

また、社員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な取組を行っている企業として、4年連続で「スポーツエールカンパニー2024」にも認定されました。 今後も健康保険組合と協力して、社員とその家族が健康で生き生きと働ける環境づくりを継続し、健康増進活動に積極的に取組んでいきます。

2024年健康経営優良法人 ロゴ

SPORTS YELL COMPANY 2024 ロゴ

「健康経営優良法人」とは、経済産業省と日本健康会議が共同で運営する制度で、健康保険組合等と連携して優良な健康経営を実践している⼤規模法人を顕彰する制度です

「スポーツエールカンパニー」とは、スポーツ庁が社員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な取り組みを行っている企業に対して認定する制度です

がん検診の取組み

当社では、がんの早期発⾒のために内視鏡などを用いた「がん検診」の充実に取り組んでいます。
がん検診費用のほとんどは社員・家族(被扶養者)ともに健康保険組合が全額補助し、社員の内視鏡検査は⾼い受診率であることと、婦人科検診は社員・家族(被扶養者)とも対象年齢を全年齢とし、がんの早期発⾒に努めていることが特徴です。
受診率の更なる向上を目指し、がんに関する知識を理解し受診につながるように、オリンパスグループでは毎年eラーニングによる教育を実施しています。
また、要精密検査対象者に対する受診勧奨を行い、精密検査受診率の向上、がん検診の精度管理に努めています。
検診の対象者は前回の検査から⼀定の条件で抽出し、システムから当年度の受診を勧奨する(がん検診の)「コール・リコール」※と呼ばれる取り組みをしています。

コール・リコール:受診歴データから対象者を抽出し、システムから⾃動で受診勧奨メールを送る仕組み

がん検診メニュー

検査項目 対象 健保費用補助 受診勧奨
胃がん(内視鏡) 35歳以上 全額 2年に1回
胃がん
(ペプシノゲン検査)
35歳以上 全額 胃内視鏡を受診しない年
大腸がん(内視鏡) 35歳以上 全額 3年に1回(40歳以上)
大腸がん
(便潜血検査)
35歳以上 全額 大腸内視鏡を受診しない年
乳がん・子宮がん 全年齢女性 全額 2年に1回
前立腺がん
(PSAマーカー)
50歳以上男性 全額 2年に1回
腹部超音波検査 40歳以上 全額 2年に1回
肺がん
(肺ヘリカルCT)
40歳以上 半額(上限5,000円税込み) 個人の判断で受診

がん検診受診率(経年受診率

検査項目 2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期
目標
胃がん(%) 94.9 89.7 95.8 95以上
大腸がん(%) 89.3 77.6 90.9 90以上
乳がん(%) 84.9 78.9 89.0 90以上
子宮がん(%) 81.6 71.7 81.7 80以上

経年受診率:がん検診の項目毎に受診して欲しい年数間隔を設定し、その年数内に受診した人数を対象者数で除したもの

生活習慣病の予防に向けた健康増進活動の実施

ウェアラブル端末

心身の健康の維持増進は、社員のパフォーマンス向上につながると考えています。
2023年度は、社員一人ひとりが自身の健康を自己管理できる支援の一環として希望者全員に無償でウェアラブル端末を貸与し、いつでも健康データをセルフチェックできる環境を整えました。
併せて、従来から行っているオリンパスグループ社員全員を対象とした健康支援ポータルサイト「ウェルスポートナビ」を活用した健康キャンペーンや健康増進のための情報発信を継続的に行っています。

当社の活動状況

実施月 活動内容
2023年4月 春のウォーキングキャンペーン
2023年5月 ウェアラブル端末を希望者全員へ配布
2023年6月 健康測定会(血管年齢・自律神経チェック・ベジチェック・肌質測定)の実施
歯みがきキャンペーン
2023年7月 夏のウォーキングキャンペーン
2023年10月 OJ”ウォーキング”Awards(秋のウォーキングイベント)
2023年11月 睡眠偏差値チェック&睡眠支援セミナー
2023年12月 年末年始体重管理キャンペーン
2024年1月 冬のウォーキングキャンペーン
2024年2月 朝食支援セミナー
管理職向けラインケアセミナー
2024年3月 女性の健康セミナー

「ウェルスポートナビ」を活用したオリンパスグループ共通の取り組み

禁煙に向けた取り組み

当社では受動喫煙防⽌に向けた活動として、全拠点において2020年3月末までに建屋内の全面禁煙を、さらに2021年 3月末には敷地内の全面禁煙を完了しました。
その他、喫煙者への禁煙支援については、産業保健スタッフの支援や、健康保険組合が全額費用補助をし「オンライン禁煙外来」を提供しています。
これらの活動を通じて2023年3月末における喫煙率は18.5%まで低減しました。

喫煙率
2018年3月期末(取り組み開始時) 33.9%
2020年3月期末 28.9%
2021年3月期末 27.6%
2022年3月期末 20.5%
2023年3月期末 18.5%

ココロの健康障害の防⽌(メンタルヘルス)

当社では、以下の4つのケアを組み合わせて予防措置から不調者対応、復職までを支援しています。

セルフケア eラーニングや、メンタルタフネスのセミナーなどメンタルヘルス教育の実施。
ラインケア 職場のマネージャーを対象としたメンタルヘルスのセミナーを開催。
職場のマネージャーからの相談窓口の設置。
事業場内産業保健
スタッフによるケア
産業保健スタッフによる相談対応と日常的なケアの実施。
予防措置強化ための新入社員、中間採用者全員面談の実施。
産業保健スタッフと人事部門が連携した不調者の復職プログラムによる取り組み。
事業場外資源によるケア 心理カウンセラーによる相談対応、セミナーの開催。
オリンパス健康保険組合が契約する、メンタルヘルスカウンセリングへの相談窓口の設置。

法令で定められているストレスチェックは、オリンパスグループ会社を対象に⼀⻫に実施しています。結果による面談も適切に対応し、支援が必要な社員への早期対応を図っています。
今後もメンタルヘルス施策の⼀部として、効果的な活用を検討していきます。

治療と仕事の両立支援

疾病を抱える社員に対して生活の安定と治療の機会を逃すことなく生き生きと働き続けられるよう、社員の実情を考慮した就業制限の措置および有給休暇やフレックス制度、在宅勤務制度などさまざまな支援制度を進めてきました。
2022年4月からは社員をさらにサポートする取り組みとして、厚生労働省が支援を推奨する疾病に対して特別休暇を付与する制度を導入しました。

感染症に対する取り組み

感染症予防に対する取り組みとして、以下の活動を実施しています。

  • 医療施設へ訪問する全社員に対して産業医による感染症予防教育の実施
  • 医療関連の従事者への抗原抗体検査および予防接種の無償化(B型肝炎、麻疹、風疹、おたふく風邪、水ぼうそう)
  • 新型コロナウィルスワクチンの職域接種の実施(2021・2022年度に接種を希望する全社員に対して1~3回目を実施)
  • インフルエンザ予防接種費用の⼀部補助

新型コロナウイルスへの当社の対応について(安全衛生を含む)

女性健康支援の取り組み

女性の健康支援の一環として、オリンパスグループでは女性特有の健康課題に関する情報発信を行っています。
今年度につきましては、更年期障害と仕事の両立をテーマに、症状の特徴や治療例、ケアの方法について、産婦人科医の先生を講師に迎え、Live配信セミナーを実施しました。

健康支援に関する主なデータ

健康支援において、基本となる活動(定期健康診断、ストレスチェック等)も適切に実施しています。各年度別の実績値は次の通りです。

データ項目 内容 活動目標 2020年
3月期
2021年
3月期
2022年
3月期
2023年
3月期
健診受診率 定期健康診断の受診率 100% 100% 100% 100% 100%
健診事後措置実施面談実施率 定期健康診断の事後措置対象者への
面談実施率
100% 100% 100% 100% 100%
有所見率 検診結果にて異常所見がある社員の割合 20%以下 33.8% 23.3% 20.7% 18.3%
ストレスチェック
受検率
ストレスチェックの受検率 95%以上 95.5% 94.4% 89.2% 94.9%
高ストレス者率 ストレスチェック受検者のうち
高ストレス者の比率
11%以下 10.1% 11.7% 13.1% 11.8%
メンタル休業者率 メンタル疾患で6日以上休業されている社員の割合 1%未満 0.90% 0.50% 0.80% 1.6%

労働安全衛生に関する推進体制・取り組み

推進体制

当社においても、職場の安全衛生は最優先事項として、業務上災害や職業性疾病を防止する措置を講じ、働きやすい職場環境作りに努めています。
働く人の安全と健康の確保に向けた体制と仕組みを構築し、リスクアセスメントに基づいて安全衛生活動のモニタリング及びパフォーマンスを改善しています。

体制図

労働災害

2021年度 2022年度
休業災害件数 4 5
休業災害(1日以上)度数率 0 0
業務上疾病度数率(OIFR) 0 0
労働災害死亡者数 0 0

労働災害防止の取り組み

新ドライブレコーダーを導入

従来は「前方撮影用」のみのドライブレコーダーでしたが、最近急増している煽り運転被害から社員を守るため、今年度より全営業車に「後方撮影用」付のドライブレコーダーを搭載しました。
また、危険運転を検知した際には画面表示と警告音発信する等、社員の安全運転と事故防止に向けてサポートを強化しています。

救急救命講習を実施

講習の様子

社内の救命体制の強化、および社外においても「いざ」という時に率先して応急対応ができるように社員の救命技術の向上を目指しています。
弊社ではコロナ禍で中断していた社内の救急救命講習を再開し、2026年までに全拠点を対象に社員の30%が受講することを目標としています。
2023年9月時点で15拠点で講習を開催し、138名(全社員の約10.3%)の社員が受講しており、今後も定期的に開催を予定しています。

労働環境に関する主なデータ

2021年度 2022年度
平均勤続年数(年) 12.1 12.4
平均年齢(歳) 38.3 38.8
平均月間所定外労働時間数 20.0 20.0
平均年次有給化取得日数 9.5 11.0

受入出向社員を除く